CASSHERN
見る機会があったので取敢えず感想。
映像的には見るべきところもあったが、脚本的にはスカであった。
CGとアニメーション的演出技法と殺陣的アクションを組み合わせれば、低予算日本映画でも、世界に伍して行ける可能性を見せたという点では、見て損のない絵にはなっていたと思う。しかし、これも樋口真嗣かいな。人が偏りすぎだよなぁ。
脚本は、要するに「俺達がするべきことは戦うことじゃない、愛し合うことだったんだ」で皆殺し。テーマがヤマトから一歩も進んでない。烈海王先生なら「我々が30年前に通過した場所だ!」と一喝されることであろう。ま、あれだけ救いのない脚本を書けるのはある意味才能かもしれんが。
そうそう、ナレーションに納谷悟朗を引っ張ってきた意味は殆どありませんでしたな。「たった一つの命を捨てて・・・」って言わせないでどうするというのだ。
締めのエンディングテーマは、ブレスの音が耳障りで聞くに堪えない。
要するに、「キャシャーン」である必然性が全く感じられない作品であったと、そういうわけだな、つまり。